日本で生まれても、親が日本国籍を持っていなければ日本人にはなれませんが、アメリカで生まれた子どもは、親の国籍や人種とは関係なくアメリカ人です。アメリカには日本人を祖先とする人(日系米人:ジャパニーズアメリカン)が80万人以上いて、その大半は北米大陸とハワイに集中しています。1800年代後半(日本で江戸時代が終わってから)渡米した日本人の子孫を日系二世(にっけいにせい)~三世(さんせい)とよびます。今では日系四世のバスケットボールチームが日本に遠征したり日本からの旅行者や駐在員がアメリカ社会で好意的に受け入れられたりしていますが、これらは日系米人が少数民族への差別と戦いながら『勤勉で優秀な理想的移民』という信頼をきずいてくれたおかげなのです。しかし、日本とアメリカの二つの祖国の懸け橋になった人々のことは教科書にものっていなくて日本ではあまり知られていないようです。